学生時代から、友人たちに「怒ってる?」と聞かれることが多かったというAさん。自分ではそんなつもりはないのに、不機嫌そうに見られてしまう原因は、無意識に口が少し開いてしまい、口元が前に突き出た、いわゆる「口ゴボ」の状態にあることでした。そのせいで唇も常にぽってりと厚く見え、Aさんは自分の横顔に強いコンプレックスを抱いていました。社会人になり、貯金をして一大決心。抜歯を伴う本格的な歯列矯正に挑むことにしました。治療計画は、上下の小臼歯を計4本抜歯し、そのスペースを利用して前歯を大きく後方に移動させるというもの。2年以上にわたる長い治療期間でしたが、Aさんは理想の口元を手に入れるため、真面目に通院を続けました。治療が半分を過ぎた頃から、変化は目に見えて現れ始めました。意識しなくても自然に口が閉じられるようになり、気にしていた口元の突出感が少しずつ和らいできたのです。そして、ついに全ての装置が外れた日。Aさんは鏡に映る自分の姿に息を飲みました。長年悩み続けた口ゴボは完全に解消され、鼻の頭と顎の先を結んだEラインの内側に、唇がすっきりと収まっていたのです。まるで美容整形をしたかのように、横顔のシルエットは劇的に美しくなっていました。前に押し出されていた唇も、本来の自然な厚みに戻り、上品で知的な印象を与えます。口元が整ったことで、顔全体のパーツのバランスまで変わって見え、「優しそうな雰囲気になったね」と周りから言われるようになりました。歯列矯正は、彼女から長年のコンプレックスを奪い去り、代わりに本物の自信に満ちた笑顔をプレゼントしてくれたのです。