取れにくい歯列矯正ワックスの上手な付け方
歯列矯正中の痛みを和らげてくれる便利なワックスですが、「すぐ取れてしまう」「うまく付かない」といった悩みを抱える方も少なくありません。せっかくの保護材も、すぐに外れてしまっては意味がありません。実は、ワックスを長持ちさせるにはいくつかのコツがあります。まず最も重要なポイントは、ワックスを付ける部分を徹底的に乾燥させることです。唾液が残っていると、ワックスの粘着力が著しく低下してしまいます。ティッシュペーパーや清潔なガーゼを小さく折りたたみ、ワックスを付けたいブラケットとその周辺を優しく、しかし確実に拭き取って水分を除去してください。舌で触らないように注意しながら、素早く次のステップに移ります。次に、ワックスの量と形です。ちぎる量は米粒大から小豆大が目安ですが、カバーしたい範囲に合わせて調整しましょう。そして、指先でしっかりとこねて丸め、少し体温で温めるようにすると、ワックスが柔らかくなり、装置の形に馴染みやすくなります。準備ができたら、乾燥させたブラケットにワックスを置き、指でぐっと押し付けます。この時、ただ乗せるのではなく、ブラケットを包み込むように、側面や隙間にもワックスを埋め込むようなイメージで圧着するのがコツです。指で形を整え、表面を滑らかにしておくと、舌や唇への違和感も少なくなります。これらの手順を丁寧に行うだけで、ワックスの密着度は格段に向上し、食事や会話中にも外れにくくなります。快適な矯正生活を送るために、ぜひこの付け方をマスターしてみてください。